生成AIがコンサルタントに?フレームワークや思考法で教師の仕事をサポート②【生成AI校務利用】
- kentakk14
- 1月26日
- 読了時間: 4分
前回に引き続き、今回もフレームワーク、思考法を用いてAIを教育コンサルタント風に活用する方法を紹介します。
ロジックツリーで原因を考える
ロジックツリーとは、問題や課題を構造的・論理的に整理するための手法で、木のように枝分かれする形で情報を分解し、原因や解決策を分析するために用いられます。
問題解決や意思決定の場でよく使われるフレームワークの一つです。
今回は授業中の発言が少ない原因についてロジックツリーを用いて検討しました。


このように生成AIが複数の原因を提示するので、自分自身の見立てと組み合わせて原因を追求して、解決策を考えることができます。
プロコンリストで提案をブラッシュアップする
プロコンリスト(Pro-Con List)とは、ある物事についての賛成(Pro)と反対(Con)の意見や要因を列挙し、比較することで意思決定や課題解決を支援するシンプルなフレームワークです。
迷ったときや選択肢を検討するときに活用され、メリット・デメリットを可視化するための方法として広く使われています。
体育大会の縮小をテーマにプロコンリストを作成させました。


学級経営においても活用できると思いますが、特に校務分掌などの検討事項に対してより活用しやすいでしょう。
特に、今は年度末の反省が各学校で行われていると思います。
議題に挙げられた事項について、プロコンリストで検討することで意思決定の手助けとなりますね。
バックキャスティングで計画を立てる
バックキャスティング(Backcasting)は、目指すべき理想の未来の姿を最初に描き、その未来を実現するために必要なステップを逆算して現在の行動や計画を設計する手法です。
これは、通常の「フォアキャスティング(Forecasting)」、つまり現在の延長線上で未来を予測する手法とは対照的なアプローチです。
目標から逆算するため、目標軸からブレない計画を立てることができる点がバックキャスティングの良さです。
例えば、学級経営上の目標を達成するための計画や学校行事の計画を立てる際にも活用できます。
今回は修学旅行の目標を達成するための計画を考えさせました。



挨拶を徹底するなど、当たり前ですが大事なことが回答されています。
また、修学旅行の振り返り活動を行い、自分たちの頑張ったことを共有することで「楽しかった」だけでなく成長した点についても目を向けることができそうです。
段階的スケジュールが6ヶ月前から始まっているのは現実的でなく、内容も明確ではないため、開始時期を指定しつつ詳細を聞いてみました。


この回答は一部省略しています。
このように、詳細なスケジュールが提示されます。
チームワークを高めるためのレクリエーションなどは面白いと思います。
あまり仲良くない子と一緒になる場合もあるので、アイスブレイクを修学旅行までにしておくことで不安が少し解消されますね。
事前に最高学年としての行動リストを作成することも有効ですね。
最高学年、学校の代表と言われても、具体的な行動をイメージできなければ意味がありません。
子どもたちと一緒に、どのような行動が相応しいのか事前に考えることでその行動を意識しやすくなります。
学級や学年の実態に応じて取り入れたり、形を変えて実施するのもいいでしょう。
KPT法で授業を振り返る
KPT法とは、振り返り(レビュー)や改善活動を効率的に行うためのフレームワークの一つで、「Keep(継続すること)」「Problem(問題点)」「Try(試してみたいこと)」の頭文字を取ったものです。
割とオーソドックスな振り返りの流れです。
これに逆質問(生成AIに質問をさせること)を加えると、授業の振り返りを簡単に行うことができます。
まず、授業のKeep(継続すること、良かった点)とPloblem(うまくいかなかった点)をAIにヒアリングさせます。
その情報をもとにして、Try(試してみたいこと)をAIに考えさせます。
※入力する内容は個人が特定されることがないような情報に限定しましょう。


さっと授業の振り返りをしたいのであれば、この回答を参考にして改善点を考えるといいでしょう。
授業の振り返りは場合によっては文章化しなければならないときがありますね。
その場合は提案の中の1つを指定してKPTに沿って文章化させれば、振り返りの文章が完成します。

それなりによい振り返りの文章ができました。
この回答を土台にして文章を考えることができますね。
2回に渡り、フレームワークや思考法を用いた活用について紹介してきましたが、まだまだ種類があるため今後も紹介したいと思います。
面白そうなものはぜひお試しください!
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